GLO 軸力測定センサー(YSAFS)
製品案内

 軸力測定センサーはスピンドルを組み立てる際に ナットの締付トルクから軸力を測定するセンサーです。
 従来スピンドルの軸力は直接測定することができないため、 多くの場合は技術者の経験や勘を頼りにナットの組み込み試験を繰り返すことによって管理されており、 数値化して管理されていませんでした。しかし、軸力測定センサーを使うことで軸力を数値化し管理することが可能となり、 適正な軸力を得ることができスピンドルの組み立て精度が向上します。
 ご購入を検討中の方は、問い合わせ先までご連絡下さい。

仕様
● 適用範囲 2T:M40〜M70、3T:M70〜M120、4T:M120〜M170
● 軸力の表示単位 lbf、kgf、N
● プラグ式電源 AC 100V〜240V
● 専用の治具 1セット(1サイズ2個)付き
● 軸力換算表付き

軸力測定センサーのカタログの閲覧
イプロスからカタログをダウンロード

従来のスピンドル設計及び製造について
 スピンドルの設計・製造において軸力は非常に重要な特性です。しかし、軸力は主軸の製造バッチ(ロット)、ナットやスペーサー等の部品の変更、 ナットの組み込み等の様々な要因から影響を受けます。
 ナットの組み込みに要因を絞っても軸力に影響を与えるものは、ナットのブランドや種類・サイズ、おねじとのクリアランス(隙間)、 ベアリングのブランドや種類、スペーサーの硬度、ナットのめねじの加工方法、ナットの端面の表面処理の違い等があり、 これらが複雑に作用し合っています。 そのため、ナットを組み込む際の締付トルクは主軸の剛性・加工精度に影響を与えるので、 組み込み試験を繰り返し実施して品質を確認した上で設定されます。 つまりスピンドルの組み立て精度を向上させるには、技術者がナットの組み込み試験のデータを蓄積していくしかありませんでした。
 しかし、弊社の軸力測定センサーはナットの締付トルクから軸力を測定できるので、 技術的な経験が不足していても組み立て精度の高い高品質なスピンドルの製造を可能にします。

寸法表

  単位      
品番   2T 3T 4T
適用範囲   M40〜M70 M70〜M120 M120〜M170
最大負荷 kgf (N) 2000 (19600) 3000 (29400) 4000 (39200)
測定精度   ±1.0% ±1.0% ±1.0%
使用可能温度範囲 -20〜70 -20〜70 -20〜70
許容オーバーロード   150% 150% 150%
本体質量 kg 3.8 5.3 7.2
表示部寸法 mm 60×90×24 60×90×24 60×90×24
A mm 85 135 185
B mm 120 170 220
C mm 200 250 330
D mm (35)参考 35 35
E mm 2 2 2
軸力測定センサーの使い方
@軸力測定センサーを使う前に主軸のサイズ(呼び径)を確認し、必要な軸力を設定して下さい。軸力換算表を使い必要な軸力に対応した値を算出して下さい。
A主軸にベアリング、カラー、スペーサー等の部品をおねじ部分まで35mm(軸力測定センサーの厚さ)空けて組み込んで下さい。
B主軸に軸力測定センサーを取り付けて下さい。
C軸力測定センサーの表示部が先ほど算出した値になるように精密ロックナットをトルクレンチで締め付けて下さい。この時の締付トルクを記録して下さい。
D主軸から精密ロックナットと軸力測定センサーを取り外して下さい。
E主軸に残りのベアリング、カラー、スペーサー等の部品を組み、精密ロックナットを先ほど記録した締付トルクで締め付けてセットスクリュウも締めて下さい。
これで最初に設定した軸力が得られます。